2020年6月14日|最新情報更新しました
- 竹節 倫敦(たけふし ともあつ)
- 専門資格:ビルトインガスコンロなどの設置施工に必要不可欠な液化石油ガス設備士(国家資格)に加え、高圧ガス販売主任者第二種、丙種ガス主任技術者の資格も保有している。
ガスコンロがつかないと「故障かな?」と不安になりますよね。
ですが、冷静に項目を確認していけば、点火トラブルの解決はスムーズに進めることができます。
この記事では、ガスコンロの火がつかない場合の原因と対処方法をご紹介いたします。
目次
- 1 1164人の解決事例|ガスコンロの火がつかない原因と直し方
- 2 8割がコレで解決!ガスコンロがつかないときの対処TOP3
- 3 電池交換の豆知識 | ガスコンロがつかない解決策①
- 4 水濡れ・水こぼしを拭く | ガスコンロがつかない解決策②
- 5 バーナーまわりの掃除 | ガスコンロがつかない解決策③④
- 6 ガスメーター|ガスコンロがつかない解決策⑤
- 7 バーナーキャップのズレ・浮き|ガスコンロがつかない解決策⑥
- 8 時間を空ける|ガスコンロがつかない解決策⑦
- 9 ガスの元栓を開ける|ガスコンロがつかない解決策⑧
- 10 再点火|ガスコンロがつかない解決策⑨
- 11 チャッカマン|ガスコンロがつかない解決策⑩
- 12 ゆっくり・キッチリ点火操作|ガスコンロがつかない解決策⑪
- 13 ガスの元栓を開閉する|ガスコンロがつかない解決策⑫
- 14 プロパンガス切れを確認|ガスコンロがつかない解決策⑬
- 15 細かい確認ポイント|ガスコンロがつかない解決策(その他)
- 16 全て該当しないならガスコンロの修理や交換相談を!
1164人の解決事例|ガスコンロの火がつかない原因と直し方
ガスコンロの「火がつかない」原因は非常に多いです。
以下は原因の一例です。
「電池」系 | ・電池切れ ・電池交換ミス |
「水」系 | ・吹きこぼれ、水こぼし ・掃除後の水濡れ拭取り不足 |
「掃除」系 | ・バーナーキャップ掃除不足 ・点火プラグ掃除不足 ・魚焼きグリルの掃除不足 |
「ガス」系 | ・ガスメーター遮断 ・ガスの元栓が閉まっている ・メーターガス栓が閉められている ・ガスの元栓の安全装置作動 ・プロパンガス切れ ・ゴム管(ガスホース)折れ ・新居・引っ越し後のガス未開栓 ・ガス代未払い |
「利用者ミス」系 | ・バーナーキャップの浮き・ズレ ・点火時の操作ミス ・鍋無し検知機能作動 ・受け皿にアルミホイルを使用 |
「故障・劣化」系 | ・エラーコード表示 ・点火プラグの劣化 ・バーナーキャップの変形・腐食 |
火がつかない「原因が多い=直す方法も多い」といえるでしょう。ですが、各ご家庭に当てはまるのは基本的にどれか一つです。
火がつかない実態調査【 概要と結果 】
【調査方法】: インターネット調査
【調査機関】: 国内最大手クラウドソーシング会社
【調査対象】: 国内のガスコンロ利用者1,500名(内、1,164名が「ガスコンロがつかない経験あり」と回答)
実態調査【全編】はこちら : ガスコンロの『点火トラブル』に関する実態調査
・メーカー市販のガスコンロは、リンナイが圧倒的に多く、パロマ、ノーリツ(ハーマン)、ナショナル(パナソニック)と続いた。
・ガス会社のガスコンロは、東京ガスと大阪ガスがほぼ同等数で、全体的に割合も高かった。
・キッチンメーカーのガスコンロは、タカラスタンダードが多く、LIXIL(サンウェーブ)、クリナップ、TOTOと続いた。
・ガスコンロの火がつかないを1,164名(77.6%)が経験している
火がつかない症状を解決した方法
【 1位 】:電池交換(電池切れ)
【 2位 】:水濡れ拭き取り(吹きこぼれ、掃除後の乾燥不足、濡れた鍋を置いた、他)
【 3位タイ 】:バーナーキャップ掃除(炎口の目詰まり)
【 3位タイ 】:点火プラグの掃除(点火プラグの汚れ)
【5位】:ガスメーター復帰
【6位】:バーナーキャップはめ直し
【7位】:時間を空ける
【8位】:ガスの元栓を開ける
【9位】:再点火
【10位】:チャッカマン・ライターを使う(←非推奨)
【11位】:点火ボタンをしっかり押す、点火ツマミをゆっくり回す
【12位】:ガスの元栓を閉め開けする(安全装置解除)
【13位】:プロパンボンベ交換
8割がコレで解決!ガスコンロがつかないときの対処TOP3
確率論で言えば、よくある事例TOP3から順番に確認することをおすすめします。
- 電池交換(電池切れ)
- 水濡れ拭き取り(吹きこぼれ、掃除後の乾燥不足、濡れた鍋を置いた、他)
- バーナーキャップ掃除(炎口の目詰まり)、点火プラグの掃除(点火プラグの汚れ)
事実、この3パターンで8割以上の利用者さんが解決済です。
では、確認漏れがないように、具体的にチェックポイントを紹介していきます。
電池交換の豆知識 | ガスコンロがつかない解決策①
ガスコンロの電池は、半年~1年に1回交換が必要です。
そして、次の症状は電池切れの可能性大です。
- カチカチ、パチパチ、チチチと火花が出ない(スパークしない)
- 火花は出る(音は鳴る)が、スピードが遅くて弱々しい
- 全箇所火がつかない
- 電池交換ランプがついている
さっそく、新品のアルカリ乾電池に交換してみましょう。
乾電池のサイズは、単1電池×2個が一般的ですが、単2電池の機種もあるので、お使いの機種で確認が必要です。
また、次のような症状でも電池交換で直る場合があります。
- 点火スイッチを押す(ツマミを回す)と火はつくが、手を離すと消える場合
- 2口の片側だけつかない、3口の一部だけつかない、センサー側だけつかない、グリルだけつかないなどの場合
- 電池交換ランプがつかない場合もある
さらに、電池を交換したのに火がつかないという場合は、次のミスがないかを確認してください。
【 電池の種類 】 : アルカリ乾電池を使う(マンガンは非推奨)
【 電池の残量 】 : 買い置き電池は、自然放電による容量切れの可能性があるので要注意(使用推奨期限を確認)
【 その他注意 】 : 電池の向きを正しくセットする、新品と使用済みを混在させない、購入時の同梱電池はすぐに切れる可能性あり
水濡れ・水こぼしを拭く | ガスコンロがつかない解決策②
水や湿気は、ガスコンロの点火を妨げることが多々あります。
まず、今回の調査で多かった事例を紹介します。
「あっ、もしかしたらウチもそうかも?!」と思われる内容も多いかもしれません。
- 派手に吹きこぼしてしまった
- 少量だけど吹きこぼれで点火プラグやバーナーキャップが濡れた
- バーナーキャップを水洗いして、きっちり乾かさずに取り付けた
- フライパン・お鍋の底が濡れたまま置いて、火をつけようとした
- フライパン・お鍋を洗って、五徳の上で乾かしていた
一つでも心当たりがあれば、バーナーキャップや点火プラグなどに水分や湿気が付着して、火がつかなかった可能性が考えられます。(立ち消え安全装置もセットで確認しておきましょう。)
少し濡れた程度であれば、水分を拭き取ることで、すぐに点火できる場合も多いですが、派手に吹きこぼして拭き取れない内部まで水が浸入した場合は、復活(乾燥)にかなり時間がかかる場合があります。
バーナーまわりの掃除 | ガスコンロがつかない解決策③④
バーナーキャップの掃除|ガスコンロの掃除不足
水濡れ事象でも登場した「バーナーキャップ」ですが、定期的な掃除が欠かせません。
特に裏面の炎口部分(ギザギザの溝)は目詰まりしやすいので、使わなくなった歯ブラシなどで汚れを落とすのが基本中の基本です。
そして、台所用中性洗剤を含ませた柔らかい布やスポンジで全体をやさしく拭き、最後に乾いた柔らかい布で洗剤や水気をしっかり拭き取りましょう。
この掃除をサボれば、火がつかない症状は再び発生するでしょう。
点火プラグの掃除|ガスコンロの掃除不足
水濡れ事象でも登場した「点火プラグ」ですが、水濡れがなくても、汚れや錆が付着していると点火不良の原因になります。
さっそく、掃除をしてみましょう。
- 軽い汚れであればやわらかい布などで拭き取りましょう
- 汚れがこびりついている場合は、使わなくなった毛がやわらかい歯ブラシなどで汚れを落としましょう
点火プラグは繊細な部品なので、こびりついてゴシゴシしないためにも、定期的な掃除が理想です。
立ち消え安全装置とセットで掃除をすることをおすすめします。
ガスメーター|ガスコンロがつかない解決策⑤
ガスメーターが遮断されていると、ガスコンロもガス給湯器(お湯)も使えなくなります。
- 地震の後に止まっていた
- 長時間ガスを使っていて、ガスが止められた
- 他のガス器具も使えない状態だった
こんな声が今回の調査では多かったです。
ガスメーターを確認し、次の場合は遮断されている状態なので復帰させてあげましょう。
- 「ガス止」と表示されている
- 赤ランプが点滅している
ガス臭くないかの確認など、復帰には正しい手順と注意事項があります。
わからない方は、関連記事にガスメーターの復帰方法~豆知識をまとめいるのでチェックしてみてください。
バーナーキャップのズレ・浮き|ガスコンロがつかない解決策⑥
バーナーキャップがキッチリとはまっていないと、「火がつかない」「火が消える」原因になります。
- バーナーキャップがズレていた
- バーナーキャップが浮いていた
- バーナーキャップのはめ具合が甘かった
お掃除の後に正しく戻せていなかったケースが多く見受けられます。
少しズレていたり、浮いていたりしても、上から見るとはまっているように見えがちなので、よく確認することがポイントです。
時間を空ける|ガスコンロがつかない解決策⑦
特別な対処なしで、時間が解決してくれるケースもあります。
状況はいくつかあり、こんな声がありました。
- 濡れていたので、乾燥するまで待った
- 温度センサーが高温状態だったのが冷めるのを待った
- 冬の寒い日は着火が遅いので、しばらく待った
このように、今だけ点火しない理由はいくつもあるので、状況によっては「待つ」ことも対処の一つとなります。
ガスの元栓を開ける|ガスコンロがつかない解決策⑧
意外に多かったのが「ガスの元栓を閉めたことを忘れていた」です。
次のような状況が多いようです。
- 掃除のときに元栓を閉めたのを忘れたいた
- 旅行などで元栓を閉めていたのを忘れていた
中には、なかなか考えられないような体験談もありました。
- シンク下のガス栓に食器が当たって栓が(閉める方へ)動いていた
元栓を閉めた記憶がなくても、確認するほうがよさそうです。
再点火|ガスコンロがつかない解決策⑨
もう一度、点火をしたら火がついたという声も多いのが事実です。
「接触不良だった」という声も多かったですが、「火がつきにくかった原因」が隠れていることが多いです。
- バーナーまわりが濡れていた
- 汚れが付着していた
- しっかりとスイッチを押せていなかった(ツマミを回せていなかった)
- 電池不足状態になっていた
これらを確認の上で、再点火をしてみましょう。
チャッカマン|ガスコンロがつかない解決策⑩
チャッカマン、ライター、マッチなどで強制的に火をつけてしのいでいる方も少なくないようです。
基本的にチャッカマンを使わないと火がつかない状況は、あまりよろしくありません。
電池交換、掃除、部品の劣化などがないかを確認し、状況によっては点検依頼をおすすめします。
ゆっくり・キッチリ点火操作|ガスコンロがつかない解決策⑪
ガスコンロの点火操作は大きく2パターンあります。
- 1.スイッチ(ボタン)を押して点火
- 2.ツマミを押し回して点火
スイッチの場合は「押し込み不足だった」、ツマミの場合は「早回しをしてしまった」ため、火がつかなかったようです!
ゆっくり、キッチリと点火操作をやり直すだけで、火がついた方がいるのも事実です。
ガスの元栓を開閉する|ガスコンロがつかない解決策⑫
安全機能(ヒューズ機構)付ガス栓の場合、ガスが漏えいすることを防止する仕組みになっています。
何らかの原因で安全機能が働いた場合、ガスの元栓の閉め開けをすることで解除することが可能です。
プロパンガス切れを確認|ガスコンロがつかない解決策⑬
プロパンガスのボンベが空になっていて火がつかない可能性もあります。
家のガス器具が全て使えない上、ガスメーターに問題がなかった場合はガス切れを確認するほうがよいでしょう。
細かい確認ポイント|ガスコンロがつかない解決策(その他)
ここまでで解決ができていない場合は、念のために以下の内容も確認してみてください。
少数事例ですが、実際に以下の内容が原因で「火がつかない」を経験した利用者さんは存在します。
- ガスホース(ゴム管)が折れていないか?
- 設置直後で空気が混入していないか?
- ガス漏れがないか?
- しっかりと換気をしているか?
- 風の影響がないか?
- アルミホイル(アルミ受け皿・フライパン用ホイル)などを使っていないか?
- 鍋無し検知機能コンロの場合、お鍋をのせているか?
- 外のガスメーターの栓をいたずらで閉められていないか?
- 点火ロックをしていないか?
- 電源式コンロの場合、電源をONにしているか?
- 魚焼きグリルの場合、掃除をしているか?
- 新居や引っ越し先でガスの開栓依頼をしているか?
- ガス代を支払っているか?
また、次の事象の場合は、修理や部品交換が必要になってきます。
- 故障のエラーコードが出ていないか?(主にエラーコード30番以降)
- 点火プラグ(白い部分)に亀裂や腐食はないか?
- バーナーキャップが変形・腐食していないか?
全て該当しないならガスコンロの修理や交換相談を!
ガスコンロの火がつかない原因や状況はとにかく様々です。
他にも虫や煮こぼれが内部に侵入して、点火不良の原因になっていたケースも少なくありません。
ガスコンロを8~10年近く使っていて、調子が悪い場合は経年劣化(寿命)のサインである可能性もあります。
使用年数が長い場合は、故障の可能性も高くなってきますので、修理や交換の検討もしてみてくださいね。
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