ガスメーターの豆知識 – ガスが使えないときの確認ガイド


突然、お湯が出ない。湯沸かし器がつかない。ガスコンロがつかない。ガス暖房が使えない…。筆者も3度体験しましたが、正直焦ります。

そんな時はガスメーターを必ずチェック!「赤い点滅」や「ガス止」表示が出ているかも?

ガスメーターは、「ガスがつかない」ときに「自分でガスを復活できる数少ないチェックポイント」の一つですし、お家全体のガスを24時間見守っている重要な役割をしている設備なので、ガス器具ユーザーなら「知らないの?」「常識でしょ?」と言えるようにしておきたいものです。

但し、ガスメーターの遮断をただ解除するのではなく、注意事項などもいくつかあるため、状況に応じて適切な対応をする必要があります。

ガスメーターのよくある質問

プロパンユーザーや都市ガスユーザーに関係なく、ガス器具の利用者からはこんな声がよく聞こえてきます。

  • 地震がなかったのに、なんでガスがストップしているの?
  • そもそも、ガスメーターって使用量のカウントするだけじゃないの?

そして、よくある質問はこれだけではありません。

  • ランプ点滅の意味は?(都市ガスユーザー)
  • 液晶表示の見方やパターンは?(プロパンガスユーザー)
  • ガスメーターはどこに設置されているの?(戸建てユーザー)
  • メーターボックスってなに?(マンションユーザー)
  • ガスの復帰ボタンはどれ?
  • 復帰操作(リセット)の手順や方法は?
  • 復帰しないときはどうすればいいの?

ガスメーターは「ガスがつかない」とき以外はあまり興味を持たれないため、その分、トラブル時の「よくある質問」もパターンが多いのが現実です。

そこで、ここからは「よくある質問」も含め、ガスメーターの役割から復帰方法まで順番に解説します。最後まで読んでいただき、『ガスメーターの存在意義』も知ってもらえれば幸いです。

ガスメーターとは?ガスメーターの役割について

ガスメーターには、2つの重要な役割があります。

  • 電気メーターや水道メーターのように、「どのくらいガスを使ったか」を計測する
  • 複数の安全機能

それぞれについてみていきます。

ガスの検針

各ご家庭で毎月「ガスの検針票(ガスの料金表)」が届くと思います。これは、検針業務を行っている業者(ガス会社さん)が毎月決まった期間にガスメーターの指針を読み取りにきます。その結果、今月のガス料金が決まります。

ガスメーター

基本的な仕組みは、次のとおりです。

  • ガス料金 = 基本料金 + 使ったガスの量

ガスメーターの安全機能(ガスを自動で止めるケース)

最近のガスメーターは、日々のガスの使用量を学習して危険を判断するマイクロコンピューターというものを搭載した「マイコンメーター」と呼ばれており、安全面において非常に信頼できる仕組みになっています。簡単に言うと、「遮断装置付きのガスメーター」です。

ガスコンロなどの安全性が進化しているようにガスメーターも進化しています。

ガスメーターは、見た目こそシンプルですが非常にハイテクな設備であり、これから紹介する安全機能によって、今まで以上に安心してガスコンロや給湯器などをお使いいただけると思います。

流量遮断でガスをストップ

ゴム管の外れなどが原因で、大量のガス不自然に流れたときに遮断します。

ガスが止まる(大量のガスが流れた)

ガステーブルやガスファンヒーターなどのゴム管(ガスホース)が外れた場合、大量に噴き出すガスを止めてくれます。また、普段のガスの使用量よりも非常に多くのガスを使っている時、「ガス漏れかも?」とガスメーターが判断します。

  • 季節の変わり目などで、急に多くのガス器具を使用した
  • お正月に親戚一同が集まって、ガスの使用量が急増した

上記のようにガス漏れ要因がないケースでも、ガスメーターが流量に異変を感じたら安全優先で対応します。

使用時間遮断でガスをストップ

ガス器具の消し忘れなど、異常に長い時間ガスが使用され続けたとき

ガスが止まる(長時間ガスが流れた)

長時間ガスの使用が続いた時、ガス漏れではないだろうか?とガスメーターが判断し、安全機能が作動することで危険を防ぐためにガスを遮断します。

  • お風呂や台所でお湯を出したまま止めるのを忘れていた
  • ガスファンヒーターを長時間つけっぱなしにした
  • ガスコンロで長時間煮物を作って火を消し忘れていた

このような「ついうっかり」の消し忘れなど、長時間使用した場合にも安全対応します。

※極小の「とろ火」で使用していた場合はガスメーターで遮断しませんのでご注意ください。

感震器作動遮断でガスをストップ

ガスの使用中に震度5相当以上の地震が発生したとき

ガスが止まる(地震)

自動的にガスを止めて、二次被害を防ぎます。(外部からの衝撃などで止まるケースもあります。)

配管のガス圧の異常低下でガスをストップ

ガスの使用中に配管のガス圧が異常低下したとき

ガスが止まる(配管のガス圧低下)

外的要因など、何かの影響でガスの供給圧力が異常に低下した場合にもガスを止めてくれます。

このようにガスメーターは、ガスの使用量を計る(ガス代を決める)ためだけにあるのではなく、24時間ガスの流れを監視して、異常があった場合は自動でガスを止めてくれる重要な役割をしているのです。

ガスが止まったらどうするべきか

家の中でチェックできること

「ガスがつかない」場合で、ガス漏れがなく、ガス臭くもないときは、確認してほしいことが2つあります。

ガスコンロがつかない場合 給湯器のお湯が出ない場合
給湯器のお湯を出す

他のガス器具も点火する

ガスコンロを点火する

他のガス器具も点火する

一つでもガス器具が機能していれば、ガスメーターが原因ではありません。一方、全てのガス器具が機能していない場合は家のガスが止まっている(ガスメーターが作動している)可能性が高いと考えるべきでしょう。

ガスメーターをチェックする

ガスを復活させるには、ガスメーターで復帰操作をする必要があります。

ガスメーターにも複数の種類がありますが、大きく分けると「液晶表示でお知らせするタイプ」と「赤いランプ点滅でお知らせするタイプ」の2つが一般的です。

液晶表示 ランプ表示
ガスメーター(液晶表示) ガスメーター(ランプ表示)

いずれのガスメーターも復帰操作は非常に簡単ですが、「自分で復帰操作を推奨する状況」と「復帰操作を避けるべき状況」があります。

復帰操作を避けるべき状況とは

※都市ガス・プロパン共通の注意事項

以下の場合は復帰操作は自分で行わずに、速やかにLPガス販売店やガス会社に相談してください。

  • ガス漏れやガス臭い場合
  • ガス警報器が作動して、ガスメーターがガス止表示やランプ点滅で遮断している場合(連動している場合)
  • 不完全燃焼警報器が作動して、ガスメーターがガス止表示やランプ点滅で遮断している場合(連動している場合)
※液晶タイプのガスメーターの注意事項

液晶タイプのガスメータの場合は様々な表示パターンがあり、以下の3パターンの表示の場合は、ガスメーターが作動した原因を確認して適切に処置した後に復帰操作を行います。

但し、それ以外の表示の場合は、自分で復帰操作は行わずにLPガス販売店に相談してください。(表示例:「A」、「B」、「AB」、「ABC」、「ガス止P」など)

 

AC + ガス止

ガスが止まる(長時間ガスが流れた)

消し忘れのあるガス器具栓を全て閉める

C + ガス止

ガスが止まる(大量のガスが流れた)

窓を開けて換気をして、ゴム管外れなど、漏れ部分を適切に対処する

BC + ガス止

ガスが止まる(地震)

ガス栓・器具栓を全て閉めて、安全を確認する

上記の3パターンの液晶表示であっても、「ガス漏れ、ガス臭い、ガス警報器作動、不完全燃焼警報器作動」の場合は、復帰操作は行わずにLPガス販売店に相談してください。

ガスメーターの復帰操作(プロパン・都市ガス)

これまで解説してきたように、普段の生活の中でガスメーターが作動するケースは地震の時だけとは限りません。プロパンユーザーも都市ガスユーザーも、ガスメーターを復帰させる手順と場所を覚えておくことで、今後も「ガスがつかない」緊急時に役立つ可能性は十分あります。

プロパンガスのご家庭
ガスメーター(プロパンガス用)

LP用の液晶表示

液晶表示パターンの詳細はこちら

ガスメーターの復帰操作方法(LP)

ガス漏れやガス臭いときは、火気厳禁!換気扇や電気のスイッチ操作も禁止です。窓を大きく開けて換気し、復帰操作は行わずにLPガス販売店に相談してください。

ガスメーターの復帰操作の手順(LPガス)

※復帰操作をしても使えない場合は、復帰操作を繰り返さずにLP販売店の点検を受けてください。

ガスメーターの場所(LP)

戸建ての場合、屋外・玄関付近の壁際に設置してあります。(主にプロパンガスのボンベ付近に設置してあります。)

マンション、アパートなどの集合住宅の場合は、主に次の2パターンです。

  • 共用廊下や玄関脇の扉(メーターボックス)内に設置
  • 建物の外にいくつかまとめて設置

ガスメーターの設置場所(プロパン用)

画像・イラスト出典:日本ガスメーター工業会

都市ガスのご家庭
ガスメーター(都市ガス用)

都市ガス用の点滅表示

ランプ点滅パターンの詳細はこちら

ガスメーターの復帰操作方法(都市ガス)

ガス漏れやガス臭いときは、火気厳禁!換気扇や電気のスイッチ操作も禁止です。窓を大きく開けて換気し、復帰操作は行わずにガス会社に相談してください。

ガスメーター復帰操作手順(都市ガス)

※復帰操作をしても使えない場合は、ガス会社に連絡してください。

ガスメーターの場所(都市ガス)

戸建ての場合、屋外・玄関付近の壁際に設置してあります。(見つからない場合は、屋外をグルっと一周してみてください。)

マンション、アパートなどの集合住宅の場合は、主に次の2パターンです。

  • 共用廊下や玄関脇の扉(メーターボックス)内に設置
  • 建物の外にいくつかまとめて設置

ガスメーターの設置場所(都市ガス用)

画像・イラスト出典:日本ガスメーター工業会

ガスメーターを復帰してもガスが使えない

ガスメーターを復帰させても「ガスコンロの火がつかない」「給湯器のお湯が出ない」場合は、別の原因も潜んでいる可能性があります。

参考 ガスコンロの火がつかないときの原因と対策まとめ▽

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ガスメーターで迷ったらガス会社へ相談

ガスメーターがここまでの役割をしていたとは知らなかったのではないでしょうか。ガスコンロや給湯器などのガス器具も日々進化し、安全性も高くなってきていますが、ガスの利用者様が安心して、安全にガスをご使用いただけるように、ガスメーターも日々進化しているのです。

ガスがつかないときは、「なんでガスメーター止まるの!?」とイライラしがちですが、「ガスメーターが作動する」=「お家のガスの見守り機能が働いている」ということなので、冷静に正しく状況を確認し、適切な対応を取ることが大事です。

この記事を読んでもよくわからない場合や対応に迷った場合は、LP販売店やガス会社に問い合わせをしてください。ガスに関しては、状況によって事故のリスクや人命の危険につながる可能性もあるので、遠慮なく電話して大丈夫です。

この記事の内容を頭の片隅に残していただき、安全に、安心してガスをお使いいただければと思います。


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