2020年6月7日|最新情報更新しました
- 竹節 倫敦(たけふし ともあつ)
- 専門資格:ガス給湯器などの設置施工に必要不可欠な液化石油ガス設備士(国家資格)に加え、高圧ガス販売主任者第二種、丙種ガス主任技術者の資格も保有している。
給湯器を使用していると、下記のような症状が現れる場合があります。
- リモコンの表示が知らない間に消えていた
- リモコンが反応しなくなった
- リモコンの表示が勝手に消えた
- お湯が急に水になった
- お湯が出なくなった
このような症状が出た場合、給湯器やリモコンの電源が切れたと考えてしまいます。
ただし、給湯器側に原因があるのか、リモコン側に原因があるのかは状況により異なります。
この記事では、「リモコン側」と「給湯器側」の2つの視点で原因と対処方法をご紹介します。
目次
1)リモコン側の電源が勝手に切れる可能性
1.節電モード
リモコンの電源が切れた、となった場合は、節電モードに入っていないかを確認しましょう。
給湯器とリモコンは電源で動いており、機器が作動すればお湯を出していなくても「待機消費電力」により電気代がわずかにかかっているのです。
そこで、最近のリモコンはお湯を使わない状態から一定時間経過すると「省エネモード」に入り、液晶画面だけを一時的に消すことがあります。
メーカーによって「節電モード」や「セーブモード」と名称は異なりますが、基本的な仕組みは同じです。
パソコンやスマホも操作をしなければ画面が勝手に暗くなったりますが、再操作をすれば再び表示されるのと同じ考え方です。
機種によって消える時間(初期設定)は10分や15分、25分などバラバラですが、省エネモードに入っていただけの事例はよくあります。
節電モードの場合、スイッチを押すか、お湯を出せば画面は再び表示されます。
2.誰かがリモコンを切った
シャワーを浴びている最中に「急に水になった!」という時は、リモコンの電源が切られていないか確認してください。
家族の誰かが誤ってリモコンをOFFにする事例は意外と多いです。
運転スイッチを押して画面が表示されれば、故障ではありません。
3.リモコン故障や配線の問題
リモコンが故障したり、配線の断線や地絡が原因でリモコンの電源が切れることもあります。
使用年数が長いほど、リモコンや配線トラブルの可能性は高くなります。
リモコンが2つある場合は、もう片方のリモコンを確認してください。
もう片方が生きていれば、切れた側のリモコンか配線の可能性が高まります。
また、最終手段として給湯器本体の電源プラグ(コンセント)の抜き差しをしてみる方法があります。
原因次第ですが、一時的なシステムエラーやバグの場合は、この操作で復活する可能性があります。
それでも症状が変わらない場合は、基本的に修理依頼で点検をしてもらう必要があります
2)給湯器側で電源が切れる可能性
1.停電・落雷
停電や落雷はありませんでしたか?
近年、異常気象で落雷による停電や給湯器損傷が増えてきています。
停電時はブレーカーの確認をしてください。
落雷があった場合は電装基板などが故障していたら修理が必要ですが、安全装置が働いているだけであれば、給湯器の電源コンセントの抜き差しで復活する場合もあります。
2.電源コンセントの抜け
給湯器の電源コンセントが抜かれていませんか?
電源コンセントが抜けていると、給湯器もリモコンも電源は入りません。
業者が出入りした場合にコンセントを抜いたまま帰るケースもあるようです。
また、給湯器が屋外の場合はイタズラで抜かれていないかも、念のために確認してください。
3.給湯器の故障
給湯器もリモコンも使用年数が長くて不具合が出た場合、経年劣化も考えられます。
特に給湯器の寿命は10年と言われており、故障発生率は10年を越えてくると急激に上昇しますので、長期間使用している給湯器であれば、機器の寿命の可能性もあります。
電装基板を含む故障の場合、3~4万円以上の修理代になるケースもあります。使用年数によっては、高い修理代で延命させるより、交換の選択肢を準備しておくこともおすすめします。
以上、給湯器やリモコンの電源が切れてしまう原因と対処方法をご紹介いたしました。
「リモコンがOFFだった」「コンセントが抜けていた」といったことに気付かず、サービスマンに修理依頼をしてしまい、出張料を取られてしまう、というケースを避けるためにも、事前の確認は必要です。
各項目を確認の上、給湯器の故障が疑われる場合は、メーカーやガス会社、賃貸の場合は管理会社や大家さんに相談するようにしましょう。
文:ガス専科編集部 記事監修:竹節 倫敦(液化石油ガス設備士)
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