2020年5月20日|最新情報更新しました
- 竹節 倫敦(たけふし ともあつ)
- 専門資格:ガス給湯器などの設置施工に必要不可欠な液化石油ガス設備士(国家資格)に加え、高圧ガス販売主任者第二種、丙種ガス主任技術者の資格も保有している。
ガス給湯器でエラーコード 「 412 」が表示された場合、注湯水量センサ異常、湯張り流量検出異常によるエラーとなります。
これは、お湯張りに関するエラーで、流量(水量)の認識に異常が生じている場合に表示される可能性があります。
エラーコード 412 の内容
エラーコード412は「給湯器の湯はり異常」のエラーですが、メーカーによって内容が異なります。
ノーリツのエラー 412
- 症状・内容:注湯水量センサ異常
- 診断・対処:注湯水量センサの出力状況やコネクタに異常がないかを確認
パロマのエラー 412
- 症状・内容:湯はり流量検出異常
- 診断・対処:落し込み水電磁弁・風呂水量センサの確認及び断水
※大阪ガス、東京ガスなどは、基本的に各製造メーカーのエラー内容と共通です。
エラーコード 412 の対処法
エラーの原因として考えられる要因はいくつかあります。
- 水量センサの故障
- 水量センサのハーネス(配線)の異常
- 電装ユニットを含む回路の異常や故障
まずできることとしては、他のエラーと同様にリモコンのエラー表示を一度リセットしてみて、再度「412」が発生するかどうかを確認してみることです。
手順は以下の3ステップです。
- お湯はりや給湯をストップする
- リモコンの運転スイッチを「切」にして、再度「入」にする
- エラーが消えていれば、再度「湯はり」をしてみる
部品が完全に故障していたり、回路が断線していたりすると、「412」が再び点滅表示する可能性が高いです。
ですが、配線の切れかけ、接触の問題、一時的なシステムエラーの場合はエラーが出なくなる可能性もあります。
エラーが出なくなった場合でも、「正常な状態」と「異常な状態で一時的に使用できているだけ」の2パターンがあります。
エラーが出なくなれば、しばらくは様子見でもよいと思いますが、異常を感じたらすぐにメーカーに相談してください
エラーコード 412 が消えない場合
運転リセット操作でもエラーが消えず、解決しなかった場合はサービスマンによる点検・修理が必要となってきます。
412が点滅表示した場合、様々な原因が考えられるため、メーカー側も「配線の手直しで直るケース~電装ユニットの交換」まで視野に入れて訪問しなくてはいけません。
そのため、概算費用も幅が広くなり、現場で一つ一つ順番に診断するカタチになります。
ですが、情報が多ければ要因を消去法で絞っていくことは可能です。
- エラーは一度だけか?頻発しているか?
- エラーが出た時の使用状況は?
- 給湯やおいだきは使えているか?
- 使用年数はどれくらいか?
このように情報があればあるだけ、事前予測ができ、現場でも的を絞った診断が可能となります。
効率よく診断できれば、作業時間(技術料)の低減につながる可能性も出てくるので、相談・依頼するときは状況を整理して伝えることをおすすめします。
また、給湯器の故障発生率は10年を越えてくると急激に上昇しますので、長期間使用している給湯器であれば、機器の寿命の可能性もあります。
使用年数が10年近い場合などは、高額な修理代になった場合に「給湯器の交換」というのも視野にいれておいたほうがよいかもしれません。
以上、エラーコード412の原因と対処法をご紹介いたしました。
自身での対処は難しいエラーのため、メーカーやガス会社、賃貸の場合は管理会社や大家さんに相談するようにしましょう。
文:ガス専科編集部 記事監修:竹節 倫敦(液化石油ガス設備士)
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