ガスコンロのエラー11は「点火不良」 エラーコード11の原因を探る




2020年6月12日|最新情報更新しました

この記事の監修
竹節 倫敦(たけふし ともあつ)
専門資格:ビルトインガスコンロなどの設置施工に必要不可欠な液化石油ガス設備士(国家資格)に加え、高圧ガス販売主任者第二種丙種ガス主任技術者の資格も保有している。

 

ガスコンロのバーナーやグリルに火をつけようと点火スイッチを入れたときに、火がつかないことがあります。

その時、ピーピーというブザー音とともに「エラーコード 11」が表示される機種が多いですが、「ピー」の回数は機種によって異なります。

「11」は、ガスコンロの中でもっとも発生が多いエラーです。

 

点火不良の原因は様々ですが「故障のケース」と「故障ではないケース」があります。

このページでは、「ガスコンロ 11」について詳しく解説いたします。

リンナイ、パロマ、ハーマン(ノーリツ)、東京ガス、大阪ガスなど、ブランドに関係なく症状や対処方法は同じです。

エラーコード 11が出る主な原因・可能性と対処法

ガスコンロの火がつかない

それでは、エラー11が表示してガスコンロの火がつかない原因を順番にみていきましょう。

機種に関係なく電池を確認する

電池は「ガスコンロの火がつかない」定番です。

「いえ、電池は交換しましたよ!」という方でも、原因は電池だったケースは数えきれないほど経験しています。

理由は新品の電池でも自然放電している場合があり、意外と気づかない落とし穴なんです。

【参考】ガスコンロの電池切れ?電池交換方法とサイズ・種類・場所も解説

必ず聞くのは、「買い置きしていた電池ではありませんか?」です。

電池にも使用推奨期限があるのでチェックしてみてください。

また、電源式のガスコンロの場合は、プラグの抜けなどを確認してください。

ガスコンロにガスが供給されていない

  • ガス栓は全開になっていいない
  • 長時間使用しなかった場合や朝一番の点火操作の場合で時間がかかっている
  • ガスコンロを設置して初めて使用する場合、空気が抜けていない
  • ゴム管の場合、折れや曲がりなどが生じている
  • LPガス(プロパンガス)の場合、ガスが切れている
  • ガスメーターでガスが遮断されている

対処法(アドバイス)

まずはガスの供給状態に影響が生じていないかチェックしてみてください。

地震があった場合やガス給湯器のお湯も出ない場合などは、ガスメーターで家全体のガスがストップしている可能性があるので、ガスメーターがよくわからない人は以下の記事も参考にしてみてください

【参考】ガスメーターの点滅表示・見方・復帰方法

また、何度も点火操作をしたり、ガス臭い場合は、各メーカーの取扱説明書の内容に従って換気や注意事項には十分配慮をしてください。

バーナー部分で考えられること

  • バーナーキャップに油や煮こぼれなどがるまっている
  • バーナー部分(点火プラグや立ち消え安全装置)が水や吹きこぼれなどでぬれていたり、汚れている
  • バーナーキャップが正しく取り付けられていない(バーナーキャップをつけていない、斜めになっている、左コンロと右コンロ用が逆になっている)

対処法(アドバイス)

バーナーなどは使わなくなった歯ブラシなどを使って、定期的に掃除をしましょう。また、ぬれている場合は十分乾かしてから正しく設置して、再度、点火操作をしてみてください。

特にバーナーキャップの誤セットによる点火不良は非常に多いです。最近ではバーナーキャップが左右共通の機種も多いですが、左右で形状が違う機種も多く、間違えていないかを十分確認してください。また、上下の向き間違いも多いのであわせて注意してください。

しる受け皿があるタイプで考えられること

  • しる受け皿が正しくセットされていない
  • 汚れ防止のためにアルミはくなどをしいている

対処法(アドバイス)

最近では「しる受けなし」のお手入れ性を重視した機種が主流ですが、しる受けありタイプの場合は正しくセットしてください。また、アルミはくは点火に影響を及ぼす可能性があるので、使用は避けてください。

点火操作で考えられること

  • 点火スイッチの押し込み不足
  • 点火スイッチのロックがかかっている

対処法(アドバイス)

特に押して点火するタイプ(プッシュタイプ)に多いですが、奥(下)まで十分押し込まないと点火しない機種も多いです。操作部は押し込まれた状態なので、一見、点火状態に見えるので気づきにくいケースも多く、注意が必要です。

点火ロックがかかっている場合は、ロックを解除してください。

鍋無し検知機能搭載機種の場合

  • 調理途中で鍋無し検知機能が作動した

対処法(アドバイス)

鍋無し検知機能搭載機種は、バーナー部分にお鍋をのせないと点火しない仕様であり、点火途中でお鍋をあげると自動で火が小さくなります。すぐに戻せば元の火力に戻りますが、戻さなかった場合、多くの場合は約1分で自動消火します。

その他の可能性

  • 風の影響を受けた(使用環境の問題)
  • 異常燃焼や排気ガス・熱気などがコンロ内に引き込まれた場合などに、「機器内異常過熱防止センサー」が作動した

対処法(アドバイス)

使用環境を確認の上、再点火してみてください。但し、異常燃焼・排気ガス・熱気などが影響している場合は、5分ほど時間おいてから再操作するようにしてください。

エラー11の注意事項<補足>

ガスコンロ 11のアドバイス
点火不良の11エラーは非常に多くの診断ポイントがあります。使用環境、使用状態、使用方法など状況は様々ですので、まずは変化点や気づきのある内容から順番にチェックしていくことをおすすめします。
また、上記のエラー11の内容は参考情報ですので、
  • ガスコンロの種類(ビルトインコンロ、ガステーブルなど)
  • ガスコンロのメーカー(リンナイ、パロマ、ハーマン、東京ガス、大阪ガス、他)
  • ガスコンロの機種(機器型式)
などによって、エラーコードの存在の有無、エラーの内容、ブザー音(ピー)の回数などが異なる場合がありますので、ご使用されているガスコンロの「取扱説明書」も必ず確認しておいてください。

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