給湯器の風呂自動湯張りで湯量が多い・溢れる・止まらない原因と注意点

お湯が多い、溢れる、止まらない|風呂自動

ガス給湯器のふろ自動湯はり運転で、「湯量が多い」「お湯が溢れる」「設定湯量でお湯が止まらない」などの症状が発生する場合でも、異常なケースと正常なケースがあります。

この記事では故障と思って修理を考える前に、確認しておきたいポイントを解説いたします。

ノーリツ・リンナイ・パロマ・パーパスなど、メーカーに関係なく参考にしていただけます。

 

ふろ自動運転(湯張り)トラブルでまず確認したいこと

ガス給湯器の種類を確認する

ガス給湯器のふろ自動湯張りには大きく2種類あり、一つは「フルオートタイプ(全自動)」、もう一つは「オートタイプ(自動)」です。

  • フルオート(全自動):浴槽のお湯が減る(水位が下がる)と自動で設定水位までたし湯してくれるタイプ
  • オート(自動):浴槽のお湯を増やしたいときは、リモコンのたし湯スイッチを押す(手動)タイプ

これらの機能を気にしたこともなかった人は、給湯器本体の前板ラベルの型式を控えて、我が家の給湯器はどちらなのかを取扱説明書で確認してみましょう。

フルオートとオートでは、原因も対処方法も大きく異なってくるので、非常に重要なポイントです。

 

リモコンにエラー表示がないかを確認する

風呂自動のトラブルにおいては、「エラーが出る症状」と「エラーが出ない症状」があります。リモコンにエラーが出ている場合は、エラー番号によって原因も対処も異なります。

エラーが出ていない場合は、以下の内容を順番に確認していくことで、解決できる可能性があります。

 

給湯器の湯量異常【フルオートタイプ】

残り湯がなければ、「設定水位」で完了するのが基本です。しかし、残り湯がある場合は、正常な動作をしていても「故障かも?」と感じる場合があります。

 

湯量が多い、溢れる、湯張りが止まらない【残り湯ありの場合】

十分な残り湯がある場合

浴槽の残り湯が十分ある状態(循環アダプターより上)で「ふろ自動湯張り」を行うと、お湯が溢れる場合があります。

その理由は、給湯器が残り湯のあり/なし判定をするために一定のお湯を必ず湯はりするためであって、基本的に仕様どおりの可能性が高いです。

「湯量が多い」「お湯が溢れる」症状は、仕様通りの可能性もありますが、「溢れて止まらない」症状は異常の可能性があります。

循環アダプターが隠れる程度の残り湯がある場合

十分な量ではなくても、浴槽の循環アダプター(金具)が隠れている場合は、給湯器が一定量の湯はりをして「残り湯あり判定」をします。

そして、不足分を湯はりしていきますが、状況によっては、少し湯量(水位)が増えてしまう場合があります。

「お湯が溢れる」「湯張りが止まらない」症状の場合は、異常の可能性があります。

残り湯が循環アダプターより下

基本的には、設定湯量(水位)になります。ただし、設定湯量が少ない(設定水位が低い)場合は、「湯量が少し多くなる」可能性があります。

「残り湯の量と設定量」の状況によって、バラツキがあります。

「設定湯量よりもかなり多い」「お湯が溢れる」「湯張りが止まらない」症状の場合は、異常の可能性があります。

 

湯量が多い、溢れる、湯張りが止まらない【残り湯は関係なし】

循環アダプターの掃除不足が影響

浴槽の循環アダプター(風呂アダプター)のフィルターに湯垢や髪の毛などが詰まっていると、湯量や湯温に異常が生じる場合があります。

掃除を行ってから、残り湯なしの状態でもう一度「ふろ自動」運転を試してみてください。

入浴剤の影響

泡の出る入浴剤や白くにごる入浴剤を使用している場合は、設定通りに湯張りできない可能性があります。

湯張り途中の操作が影響

自動湯はりが完了していない段階で、設定を変えたりすると湯量(水位)変動する可能性があります。

また、スイッチを切ったり入れたりするとお湯があふれる可能性もあります。

湯張り中に入浴

浴槽に人が入った状態で湯はりしたり、あるいは湯はり途中で入浴すると、お湯があふれる可能性があります。

また、湯はり途中に出たり入ったりすると正確な水位が認識できなくなる場合もあります。

浴槽の形状記憶が正しくない可能性

最初から湯量がおかしい場合

新築や機器交換、修理直後など、最初から湯量がおかしい場合は、業者による「ふろ試運転(正常に動作するかの確認)」に問題がある可能性もあるので、担当業者に確認することをおすすめします。

フルオート(全自動)タイプは、ふろ試運転時に「浴槽サイズ・形状(水位)」を記憶するので、正常に完了していないことが疑われます。

昨日までは湯量は正常だった

今日、急に湯量がおかしくなった場合は、リモコン設定やここまで解説してきた内容を確認し、それでも解決しない場合は、「水位リセットで浴槽サイズや形状をもう一度記憶させる」ことも手段の一つです。

水位リセット方法は、リモコンの型式によって方法は異なるため、ご使用型式の「取扱説明書」を確認するしか方法がありません。
(以下の公式サイトでダウンロード可能です。)

給湯器の部品故障や配管異常の場合もある

いろいろ試してみても改善しなかった場合は、給湯器の部品故障、配管の詰まり、あるいは施工の問題など、サービスマンが訪問して状況を確認しながら原因を特定していくしかありません。

 

給湯器の湯量異常【オートタイプ】

オートタイプでも、残り湯がなければ「設定湯量」で完了するのが基本です。しかし、残り湯がありの場合は要注意です。

 

湯量が多い、溢れる、湯張りが止まらない【残り湯ありの場合】

残り湯が循環アダプターより上の場合

正常に動作をしていれば、設定量になるか、あるいは湯量が少ない状態で運転を終了する場合がほとんどです。

「湯量が多い」「お湯が溢れる」「湯張りが止まらない」場合は、異常の可能性があります。

残り湯が循環アダプターより下の場合

運転初期の判定時に、給湯器(循環アダプター)が残り湯を検出できない場合、「浴槽内は空っぽ」と認識してしまいます。

ですが、実際には残り湯があるため、その分だけ湯量が多くなり、溢れる場合もあります。

質問
自動給湯(自動湯はり)で浴槽より湯があふれる。

回答
設定湯量が適正かご確認いただき、湯量を変更してみてください。
また、バスアダプターより下に残り湯がありませんか。バスアダプターより下の残り湯は機械が察知できませんので、残り湯をなくして操作してください。
浴槽のお湯循環口につまりがないかご確認いただき、お掃除をしてみてください。

引用元:よくあるご質問(株式会社パロマ)

これは仕様通りの動作であり、取扱説明書などにも注意ポイントとして書かれていますが、故障と感じて問い合わせをされるケースが多い事例です。

溢れたあとも「なかなか湯張りが止まらない」場合は、異常の可能性があります。

 

湯量が多い、溢れる、湯張りが止まらない【残り湯は関係なし】

循環アダプターの掃除不足が影響

浴槽の循環アダプター内でショートサーキットをしたり、フィルター詰まりがあると、給湯器は「残り湯が少ない」と判断してしまう可能性があります。

すると、本来必要な量より多く湯張りしてしまい、結果的に湯量が多くなったり、溢れることがあります。

循環アダプターの掃除を行い、浴槽を空の状態にして再運転を行ってみてください。

給湯器の部品故障や配管異常の場合もある

いろいろ試してみても改善しなかった場合は、給湯器の部品故障、配管の詰まり、あるいは施工の問題など、サービスマンが訪問して状況を確認しながら原因を特定していくしかありません。

 

湯はり異常の修理代を安くするコツ

いろいろ試したけれども、自分で直すのは無理と感じた場合、最終的には修理・点検の相談が必要です。

ですが、湯張りトラブルも各ご家庭ごとに状況は様々であるため、メーカーや業者のサービスマンであっても、一つずつ確認していくしかありません。

そこで、訪問後の点検時間(技術料)を減らすためにも、確認したことや自分で試してみたことは依頼の段階で全て細かく伝えましょう。

さらに、以下の内容確認をして伝えておくと、サービスマンもより原因特定をしやすくなります。

  1. リモコンの設定湯量(水位)を一番低くしてみる
  2. 残り湯なしの状態で湯張り運転を行う
  3. 湯張りが完了したら、設定変更前と比べて変化があったかを確認する
  4. (できれば、循環アダプターの上部から何センチ上まで湯張りされたかをチェックしておく)

最低湯量に設定しても、湯量が多いままであったり、溢れたり、止まらなかったりすると、明らかに異常ですので、早めに相談するほうがよいでしょう。

 

使用年数が長い場合は、給湯器の交換も選択肢に!

給湯器の使用年数が長い場合は、湯張り回路部品の経年劣化も考えられます。

部品交換で直っても、他の部品も劣化が進んでいる可能性もあるので、8~10年以上使っている場合は、「修理」だけでなく「交換」も選択肢に入れることをおすすめします。

特にこれまでほとんど掃除をせずに今日に至っている場合は要注意です。

風呂自動湯はりは、おいだき配管を使ってお湯を浴槽に送り出しますが、浴槽の湯垢や髪の毛などの掃除を怠ると、配管内に蓄積していることも考えられますし、回路部品に悪影響を及ぼしている可能性も高くなります。

そして、知らず知らずのうちに給湯器の寿命を縮めている可能性もあります。

どのような状況であっても、掃除不足に心当たりがある方は、まずは掃除をしてみましょう。

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