2020年4月21日|最新情報更新しました
- 竹節 倫敦(たけふし ともあつ)
- 専門資格:ガス給湯器などの設置施工に必要不可欠な液化石油ガス設備士(国家資格)に加え、高圧ガス販売主任者第二種、丙種ガス主任技術者の資格も保有している。
ガス給湯器でエラーコード312が表示された場合、エラー内容はふろサーミスタのエラーとなります。
エラーコード「312」が表示されている場合、「ふろ自動湯はりができない」「おいだき運転ができない」状態ではないでしょうか?
考えられる原因として、ふろサーミスタやふろ回路異常の可能性があります。
目次
エラー 312 の内容
ノーリツのエラー 312
- 症状・内容:ふろサーミスタ異常
- 診断・対処:ふろサーミスタの断線や短絡、コネクタの異常(サービス依頼)
リンナイのエラー 312
- 症状・内容:ふろ戻りサーミスタ異常
- 診断・対処:ふろ戻りサーミスタの断線や短絡、抵抗異常(サービス依頼)
パロマのエラー 312
- 症状・内容:風呂戻り(入水)サーミスタ断線
- 診断・対処:風呂戻り(入水)サーミスタの断線や短絡(サービス依頼)
パーパスのエラー 312
- 症状・内容:ふろ入サーミスタの断線や短絡
- 診断・対処:修理(サービス依頼)
※大阪ガス、東京ガスなどは、基本的に各製造メーカーのエラー内容と共通です。
ふろサーミスタとは、湯はり回路内にある温度計になります。
故障部分については、下記のような可能性が考えられます。
- サーミスタの部品故障
- 配線の地絡や断線
- コネクタ異常
- 電装ユニットの異常
これらは全て給湯器の内部の事象になるので、自身での原因特定や対処は困難です。
エラー 312 の対処法
まずはできることとして、完全に故障や異常が生じているのか、エラーが一時的に出ているのかを確認してみましょう。
他のエラーと同様にリモコンの運転リセットで行います。
- リモコンの運転スイッチを一度「切」にする
- 再度、リモコンの運転スイッチを「入」にする
- エラーが出た時の運転(湯はり・おいだき)を再度行ってみる
サーミスタなどが断線していたり故障している場合は、再度「312」が発生して運転がストップします。
「312」が再発しなかった場合は使用できる状態になりますが、異常や故障が潜んでいるままの可能性もあります。
トラブルにつながる可能性もあるため、リセットによってエラーが消えた場合でも、メーカーに相談しておくことをおすすめします。
エラー 312 が消えない場合
リセットを試しても、再度「312」が発生して運転が止まってしまう場合は、残念ながら故障の可能性が高くなります。
特に給湯器の故障発生率は10年を越えてくると急激に上昇しますので、長期間使用している給湯器であれば、機器の寿命の可能性もあります。
自身での対処は難しいためメーカーやガス会社、賃貸の場合は管理会社や大家さんに相談するようにしましょう。
修理が必要な場合、機種や対応する業者によって修理代は違ってきますが、故障の状況によっても金額は大きく変わります。
サーミスタの交換だけであれば10,000円程度が目安になりますが、電装ユニットの交換などが必要になると高額になることもあります。
サービスマンも現場を見てみないと原因や金額の断定はできませんが、エラーの出た状況や使用年数など、情報が多ければ概算費用も出しやすくなるため、依頼時はできるだけ細かく状況を伝えるようにしましょう。
以上、エラーコード312の原因と対処法をご紹介いたしました。
自身での対応が難しいエラーですので、なるべく専門のプロに相談するようにし、自己判断での継続使用は控えましょう。
文:ガス専科編集部 記事監修:竹節 倫敦(液化石油ガス設備士)
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