2020年4月4日|最新情報更新しました
- 竹節 倫敦(たけふし ともあつ)
- 専門資格:ガス給湯器などの設置施工に必要不可欠な液化石油ガス設備士(国家資格)に加え、高圧ガス販売主任者第二種、丙種ガス主任技術者の資格も保有している。
給湯器使っていると、急にリモコンエラーが出てしまうことがあります。
またエラーと併せて、「お湯が出ない」「湯はりができない」「暖房運転ができない」など、給湯器が正常に作動しなくなる場合があります。
そんな時は4つの給湯器のリセット方法を試してみましょう。
給湯器のブランドは、ノーリツ、リンナイ、パロマ、パーパス、東京ガス、大阪ガスなど様々ですが、基本的な操作は同じです。
目次
1)給湯器のリモコンでエラーリセット
給湯器のリモコンの表示されるエラーコードにはそれぞれ意味があります。
トラブル原因も違えば、対処方法も異なってきますが、給湯器の利用者が簡単に試せる方法の一つが、「リモコンでのエラーリセット」です。
リモコンリセットの操作方法
- エラーコードを確認したら、給湯器の運転は全て停止する。
- リモコンの運転スイッチを押して「切」にする。
- リモコンの運転スイッチを押して「入」にする。
- 液晶画面からエラーが消えていることを確認する。
- エラーが発生したときと同じ運転を試してみる。
リセット操作後のポイント
ここで注意しておきたいポイントですが、エラー原因が残っていると再操作をしてもすぐにエラーコードが表示して、給湯器はストップします。ですが、雨風や一時的なトラブルなどで突発的にエラーが発生していた場合は、このリセット操作だけで改善する場合もあります。
再びエラーが発生したときは、各エラーコードの原因をまずは確認いただき、原因を対処した上で、もう一度リセット操作を試します。
2)給湯器の電源プラグ(コンセント)でリセット
パソコンやスマートフォンのように故障ではなくても一時的にフリーズしたり、バグを生じたりする場合があるように、給湯器も一時的なシステムエラーで作動しない状態になることがあります。(リモコンにエラーコードが出る場合もあれば、出ない場合も考えられます。)
このような場合は、強制的にリセットすることで改善する可能性があります。
「リモコンリセットでエラーが消えない」、「エラーが出ていないが給湯器が動かない」、「我が家はリモコンがない」場合などは、電源プラグ(コンセント)リセットを試してみる価値はあるかもしれません。
電源プラグ(コンセント)リセットの注意点
強制的なリセット方法なので、「電源の抜き差しなんてやっていいの?」と思われるかもしれません。
ですが、雷が鳴ってきたときなどは、給湯器の電源プラグを抜くことをメーカーなどは推奨しています。つまり、利用者自身が触るケースはあるということです。
ただし、いくつか注意が必要です。
- ガス臭い場合はリセットを行わないでください。
- 雨が降っているときや濡れた手で作業は行わないでください。感電する恐れがあります。
- エラーコードの目的は、安全のために機器停止をすることなので、リセット後もエラーが再発したり異常を感じたら、すぐにメーカーなどに相談してください。事故につながる恐れもあります。(※詳細な状況が不明なので、リセット操作はコールセンターに電話相談をした上で作業をすることをおすすめします。)
- エラーコードにもよりますが、確認時にお湯を出す時は、やけど等に十分注意してください。
- 時計などの設定項目などは初期化されます。
電源プラグ(コンセント)リセット方法
作業内容は非常にシンプルで、給湯器本体下にある電源プラグ(コンセント)を抜いて、差し直すだけです。(※抜け防止のロック式の場合は抜き差しの際に回す必要があります。)
ただし、戸建てやマンション、アパートなどで設置方法も様々ですし、注意いただきたいポイントもあります。
戸建て住宅の場合
多くの場合は、外壁に壁掛けされていたり、据え置き設置されています。2階のベランダなどに設置されている場合もあります。
また、電源コードやコンセントが露出されている場合もあれば、配管カバーや据置台の内部に収納されている場合もあります。(カバーは取り外し可能です。)
マンションやアパートの場合
ベランダに設置されている場合もあれば、共用廊下に直付設置、あるいは扉内に設置されている場合もあります。
3)ブレーカーでリセット
作業は、メインブレーカーではなく、できる限り個別のブレーカー(給湯器回路)で行うことをおすすめします。
メインブレーカーを落とすと家中のパソコンや電気機器に影響が生じます。パソコンのデータやその他機器の設定が消える恐れもあります。また、コンセントに接続された状態でブレーカーを入れると、電流が流れて機器が故障する可能性もあるので注意してください。
4)ガスメーターリセット(ガスの復帰操作)
給湯器が正常でもガスメーターでガスが遮断されていれば、当然お湯も出てきませんし、給湯器も作動しません。修理の依頼をする前に根本的にガス供給が止まっていないかの確認をする価値は十分あります。
赤く点滅していたり、ガス止めの表示がある場合は、ガスが遮断されています。改善するには復帰操作(リセット)をする必要があります。
5)風呂自動湯はりの水位リセット(湯量異常)
ノーリツやリンナイなどの給湯器で、風呂自動(お湯はり)機能があるご家庭の場合、お風呂の水位(湯量)がおかしい場合、水位リセットすることで改善するケースもあります。
但し、同じメーカーでも給湯器(リモコン)機種によって、リセット方法は完全にバラバラなので、お使いの型式の取扱説明書を確認すれば方法が記載されています。
メーカーのサイトで取扱説明書が確認できる場合もあるので、紙の説明書が見つからない場合は、公式サイトを確認してみましょう。
給湯器の使用年数が長い場合の注意点
雨風による一時的なエラーやガスメーター遮断時などには、リセット操作は必要ですが、故障の場合は安全停止している状況を一時的に解除することになります。
特に10年以上同じ給湯器を使用しているなど、使用年数が長い場合は、経年劣化による寿命の前兆のサインの可能性もあります。
不調や異常を抱えたまま動かし続けると、故障や事故のリスクは高まります。
エラーが頻繁に出る場合や給湯器やお湯に異常を感じる場合は、リセットによるその場しのぎの対応はおすすめできません。
まずはメーカーなどに相談してみることをおすすめします。
以上、ガス給湯器のエラーが消えない場合のリセット方法をご紹介いたしました。
エラーが出てしまった際には、「故障かもしれない」と慌てずに、ご紹介したリセット方法でエラーが消えるか確認してみましょう。
文:ガス専科編集部 記事監修:竹節 倫敦(液化石油ガス設備士)
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