今回は、リンナイやパロマ、ノーリツ、ハーマンなど、ガスコンロの「温度センサーの故障」に着目します。
このテーマを取り上げた理由は、意外に「これって温度センサーの故障かも?」と感じる場面が多く、点検の相談をされる方も少なくないからです。
でも、ちょっと待ってください!!
それって、本当に温度センサーの故障ですか?
正常なのに点検依頼したら、時間もお金も丸々無駄になりますよ。
そこで、よくある状況事例も交えながら、温度センサーのあれこれをお伝えしたいと思います。
ガスコンロの温度センサーの役割とは
まず、ガスコンロの温度センサーの役割を確認しておきましょう。
・天ぷらの温度キープ機能や湯わかし、炊飯などの便利機能に応じた火力調整をしてくれる
温度センサーは「安全機能」と「便利機能」において、『温度を監視して火をコントロールする』ために、点火中はフル活動しています。
つまり、温度センサーが故障すると、
・火力調節が正常に切り替わらない
などの状況が考えられ、利便性も悪くなる上、安全性にも問題が生じてきます。
ガスコンロの温度センサー 【故障】編
ガスコンロの温度センサーは「コンロ火災」を減らすための生命線でもあり、通常使用ではそう簡単には故障するものではありません。
ですが、故障する事例があるのも現実です。
温度センサーが明らかに異常な状態(故障状態)になっている場合は、次のような状況が考えられます。
⇒例えば、鍋振りなどで温度センサーに大きな衝撃を与えてしまい、変形や異常が生じた可能性が考えられます。
⇒温度センサー回路に限らず、掃除不足による煮こぼれの内部侵入が原因で、故障につながる事例は多々あります。
⇒ガスコンロの温度センサーは制御基板と繋がっており、異常な状態を検知した場合は、専用のエラーで停止する仕組みになっています。
(※エラーコードは機種により異なります。)
(※エラーコードが出ない機種は、基本的にブザーでお知らせします。)
つまり、温度センサー回路が完全に故障している場合は、強制的に停止するのが基本です。
また、外観上の変形や回路異常がある場合は、正常に鍋底の温度測定ができなくなるため、エラーは出ていなくても「温度センサーの故障」と表現するのが適切でしょう。
ガスコンロの温度センサー 【コレって故障じゃないの?】編
温度センサー付きのSiセンサーコンロになってから、より細かく炎が制御されるようになりました。
ですが、細かい内容を把握していなければ、「えっ!なんで?」と思う状況も少なくなく、
・ガスコンロの火が途中で消えた
・湯沸かし機能や炊飯機能が思っているタイミングで止まらない
など、ギモンに感じたり、故障じゃないの?と思う場面が出てくるのは仕方ありません。
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まず、大前提として自動で火が弱くなったり、強くなったり、消火するのはあくまでも基本仕様です。
ただし、明らかに火力調整や消火のタイミングがおかしい場合は、次の確認をおすすめします。
・適正なお鍋を使用しているか?(変形の有無、材質確認)
ガスコンロの温度センサーも掃除は必須です。汚れの付着は、早切れや遅切れなど、正常に温度を測定するための妨げになります。
また、お鍋の底が変形していても、正常に温度を測れません。お鍋の材質の推奨/非推奨は、お使いの機種の取扱説明書で再チェックしてみてください。
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掃除もお鍋も問題なく、エラー表示もなし。それでもおかしいと感じる場合は、故障、あるいは中途半端な故障状態も否定はできません。
このような場合は、使用を止めてメーカーに相談することをおすすめします。
*さいごに*
ガスコンロの「温度センサーの故障」についてお伝えしてきました。
明らかにガスコンロの仕様通りの制御であったり、使い方の問題で点検依頼をしてしまうと、出張費と点検費が丸々無駄になります。
基本的なよくある事例は取扱説明書を見れば多くは解決します。
ですが、少しでも異常を感じたら、とりあえずメーカーのコールセンターを頼りましょう。安全・安心第一です!使用状況などを詳しく説明すれば、電話だけで解決する場合も少なくありません。
コールセンターは、どんな些細な問い合わせでも確認して答えてくれます。(少なくとも私は対応していました。)
温度センサーは、安全に関わるとても重要な部分ですので、「きっと大丈夫!」ではなく、「故障かも?」と疑いながら、状況や対処の確認をしていくことが未然に事故のリスクを減らすポイントだと考えます。
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