2020年6月12日|最新情報更新しました
- 竹節 倫敦(たけふし ともあつ)
- 専門資格:ガス給湯器などの設置施工に必要不可欠な液化石油ガス設備士(国家資格)に加え、高圧ガス販売主任者第二種、丙種ガス主任技術者の資格も保有している。
給湯器とリモコンの疑問の中には次のような内容もあります。
- 給湯器の電源は入れっぱなしだと電気代やガス代はかかるのか?抜いてもよいか?
- 給湯器リモコンの運転スイッチは、つけっぱなしにすべきか?こまめに消すべきか?電気代は?
- 給湯器リモコンの運転スイッチは消したほうが安全か?
「給湯器リモコンの運転スイッチつけっぱなし」と「給湯器の電源入れっぱなし」については、「電気代」「ガス代」「安全性」「利便性」というこの4点がキーワードとして絡んできます。
目次
給湯器のリモコン電源は切った方が良い?
まずは、「給湯器の電源の入れっぱなし」について考えていきたいと思います。
給湯器の電源を抜いてよいかどうかを聞かれるのは冬の時期が多いです。
給湯器が凍結防止で勝手に作動することも多く、同時に電気代やガス代が気になるのでは?と推測しています。
在宅だけど給湯器が動かないように電源を抜きたい
長期不在になるのであれば、取扱説明書の水抜き工程なども対応した上で、電源を抜くことを検討しても良いかと思います。
ですが、基本的にご在宅であれば、電源は抜かない事をおすすめします。
理由は明白で、「ご在宅=配管に水がある」ので、凍結破損するリスクがあるからです。
電源を抜くと凍結予防ヒーターもポンプ運転も暖房の低温燃焼も全て機能しなくなり、給湯器や配管の凍結・故障などお客さまにとってもデメリットの方が圧倒的に大きいからです。
電気代について:凍結を防止するためにポンプが回ったり、ヒーターが作動するとわずかながら電気代はかかります。
ガス代について:お湯を出さなければ基本的にはかからないですが、給湯暖房機に限ってガスを使って低温燃焼をすることがあります。
「このわずかな電気代やガス代」と「給湯器や配管破損のリスク」を比較すれば、電源を入れておく方がよいと考えます。
さらに電源を抜いておくということは、お湯を使う時だけ外に電源を入れに行くということになり、利便性の上でもあまりにも現実的でありません。
配管のカバーなどがあればなおさらです。
長期的に家を開ける場合などを除き、基本的に給湯器の電源は入れておくことをおすすめします。
給湯器リモコンの運転スイッチは、こまめに消すべきか?
「給湯リモコンのつけっぱなし」については、余計な電気代を許容できるかによって回答が決まります。
給湯器のリモコンはこまめに消したほうが電気代は安い?
一般的には、給湯を使用している時間は1日の中で限られていますので、使わないときは「切」のほうが安くはなると考えますが、その都度、運転スイッチを入れたり消したりしないといけない不便さが出てきます。
10数年前は、待機消費電力は4W程度が多く、少し古いモデルになると8W程度も商品もありました。
そこから各メーカーが競い合い、今では1Wを切る商品も出ています。
つまり、給湯器+リモコンの組み合わせにもよりますが、今は運転スイッチをつけっぱなしにしても、電気代は微々たるものといえるレベルになっています。
ここからは給湯器リモコンの電気代(つけっぱなし)の計算例も紹介します。
1時間、1ヶ月、1年単位で電気代がいくらぐらいかかるのかをチェックしていきましょう。
参考までに電気代の計算
一般的な電気代:27円/kWhで計算してみると、
◆待機消費電力8Wのケース
・1時間の消費電力:8W=0.008kW
・1ヶ月の電気代:0.008kW×27円×24時間×30日=155.5円
・1年間の電気代:1,892円
◆待機消費電力1Wのケース
・1時間の消費電力:1W=0.001kW
・1ヶ月の電気代:0.001kW×27円×24時間×30日=19.4円
・1年間の電気代:237円
給湯器のリモコンの運転スイッチをつけっぱなしにしておくと、
- 最近の機種では年間でも数百円程度の電気代
- 古い機種でも年間で1,000円~2,000円程度の電気代
といった金額となります。(※リモコンの機種、電気代の単価で変動します)
1日で考えると、1円弱~5円程度という感じでしょうか。
1日数円の節約を取るか、「入・切」する手間を省くか、各家庭の家計状況や節約に対する考え方によって、答えがかわってくるかと思います。
在宅時はつけたままにしておき、外出時や寝る前など完全に使用しないときは「切」にするようにするのが経済的にも良いかと思います。
また、基本的にリモコンをつけていても、ガス代についてはかかりません。
給湯器リモコンの運転スイッチは消したほうが安全か?
リモコンの運転スイッチは「つけっぱなしより消したほうが安全か?」についても、安全性の考え方で回答が変わってきます。
ノーリツのHPでは、「就寝前や、お出かけの際は運転スイッチを切ることをおすすめします」と案内されています。
例えば、誤ってお湯を出しっぱなしにして寝てしまったり、外出してしまった場合、「スイッチ切」なら給湯器は燃焼しませんが、「スイッチ入」なら給湯器は燃焼し続けます。
そういった意味では、明確に使用しない時間については「切」が安全だといえるでしょう。
ただし、在宅の活動時間帯については、お湯を使うたびにスイッチを操作するのは利便性が落ちてしまいますので、つけたままにしてしまっても良いかと思います。
まとめとしては、安全性、利便性、電気代などをバランスよく考慮するのがよいかなと感じています。
- 外出時や就寝時は「切」で安全性・節約追求
- 在宅中の活動時間帯は「入」で利便性追求
- お湯を使う頻度が極端に少ないとわかっている時や季節(真夏など)は「切」で節約追及
一例として、上記のようなスタイルで使用してみてはいかがでしょうか。
以上、給湯器の電気代・ガス代・安全性の解説をご紹介いたしました。
給湯器やリモコンの電源についてお悩みの方は、是非この記事を参考にして見てください。
コメントを残す