給湯器リモコンの運転スイッチつけっぱなしで電気代・ガス代は?

給湯器 リモコン つけっぱなし

この記事の監修専門家 : ガス器具アドバイザー 千田 哲耶
リンナイ株式会社在籍中の13年間、ガス給湯器やリモコンの企画、開発、品質、製造、営業、商品教育などに携わる専門家。商品・技術アドバイザーとして幅広い総合専門知識と経験を持つ給湯器やリモコン全般のプロフェッショナル。

コールセンターでアドバイザーをしていたときの経験ですが、給湯器とリモコンのお問い合わせの中で、次のような質問を何度かいただいたことがあります。

お問い合わせ内容

1.給湯器の電源は入れっぱなしだと電気代やガス代はかかるのか?抜いてもよいか?

2.給湯器リモコンの運転スイッチは、つけっぱなしにすべきか?こまめに消すべきか?電気代は?

3.給湯器リモコンの運転スイッチは消したほうが安全か?

給湯器リモコンの運転スイッチつけっぱなし」と「給湯器の電源入れっぱなし」については、「電気代」「ガス代」「安全性」「利便性」というこの4点がキーワードとして絡んできます。

ここからは、私がお客さまにアドバイスしていた内容も交えながら解説していきたいと思います。

1.給湯器の電源を入れっぱなしの電気代とガス代、抜いてもよいかの議論

給湯器の電源

まずは、「給湯器の電源の入れっぱなし」について考えていきたいと思います。

お客さまから給湯器の電源を抜いてよいかどうかを聞かれるのは冬の時期が多いです。給湯器が凍結防止で勝手に作動することも多く、同時に電気代やガス代が気になるのでは?と推測しています。

そして、私は次の内容を確認します。

千田:長期不在になるので給湯器の電源を抜かれる感じでしょうか?あるいはご在宅の上で電源を抜かれる感じでしょうか?
お客さま:在宅だけど給湯器が動かないように電源を抜きたい

長期不在になるのであれば、取扱説明書の水抜き工程なども対応いただいた上でお願いをしますが、ご在宅であれば基本的には電源は抜かないようにお願いしています。理由は明白で、「ご在宅=配管に水がある」ので、凍結破損するリスクがあるからです。電源を抜くと凍結予防ヒーターもポンプ運転も暖房の低温燃焼も全て機能しなくなり、お客さまにとってもデメリットの方が圧倒的に大きいからです。

電気代について:凍結を防止するためにポンプが回ったり、ヒーターが作動するとわずかながら電気代はかかります。
ガス代について:お湯を出さなければ基本的にはかからないですが、給湯暖房機に限ってガスを使って低温燃焼をすることがあります。

このわずかな電気代やガス代」と「給湯器や配管破損のリスク」を比較したとき、正直、「電源を抜かないでください」という答えしかありません。そして、お湯を使う時だけ、外に電源を入れに行くのは利便性の上でもあまりにも現実的でありません。配管のカバーなどがあればなおさらです。

つまり、電気代・ガス代の議論をする以前の問題で、電源は抜かないでくださいということです。(※長期不在時の場合は水抜き+電源を抜く)

2.給湯器リモコンの運転スイッチは、つけっぱなしにすべきか?こまめに消すべきか?電気代は?

電気代

「給湯リモコンのつけっぱなし」については、個人差が出てくる議論と考えています。

お客さま:給湯器のリモコンはこまめに消したほうが電気代は安いですか?
千田:一般的には、給湯を使用している時間は1日の中で限られていますので、使わないときは「切」のほうが安くはなると考えますが、その都度、運転スイッチを入れたり消したりしないといけない不便さは出てきます。

私がリンナイに入社した2005年頃は、待機消費電力は4W程度が多く、少し古いモデルになると8W程度も商品もありました。そこから、リンナイとノーリツが競い合いながら、今では1Wを切る商品も出ています。つまり、給湯器+リモコンの組み合わせにもよりますが、今は運転スイッチをつけっぱなしでも、電気代は微々たるものといえるレベルになっています。

参考までに電気代の計算

電気代の計算

一般的な電気代:27円/kWhで計算してみると、

待機消費電力8Wのケース

1時間の消費電力:8W=0.008kW
1ヶ月の電気代:0.008kW×27円×24時間×30日=155.5円
1年間の電気代:1,892円

待機消費電力1Wのケース

1時間の消費電力:1W=0.001kW
1ヶ月の電気代:0.001kW×27円×24時間×30日=19.4円
1年間の電気代:237円

給湯器のリモコンの運転スイッチをつけっぱなしにしておくと、

  • 最近の機種では年間でも数百円程度の電気代
  • 古い機種でも年間で1,000円~2,000円程度の電気代

という感じになります。

1日で考えると、1円弱~5円程度という感じでしょうか。1日数円の節約を取るか、「入・切」する手間を省くか、個人差が出てくるテーマだと感じています。但し、外出時や寝る前など完全に使用しないときは「切」にすることが経済的です。

また、ガス代についてはかかりません。(以下、リンナイHPのQ&Aより参考)

Q 給湯器はリモコンの電源を入っているときはガスは使用してるのでしょうか?
A 給湯器は、カラン(蛇口など)を開けて通水を検知しなければ、ガスは燃焼しません。
したがって、リモコンの電源が入っていても、止水時にはガスは使用していません。

参考までに私の意見

私は長時間お湯を使わない時や外出する時は、リモコンの運転スイッチを「切」にします。なぜなら「入」にしておくメリットは何もないからです。

但し、在宅中の活動時間帯「入」のままです。理由はリモコンが洗面所にないからです。洗面でお湯が欲しい時、台所や風呂でリモコンを操作してからというのが不便に感じるからです。そして、この無駄な動線の繰り返しと手間の方がもったいないと思ってしまいます。

3.給湯器リモコンの運転スイッチは消したほうが安全か?

給湯器のリモコン運転スイッチを消す

リモコンの運転スイッチは「つけっぱなしより消したほうが安全か?」についても、考え方で回答が異なってくる気がします。

まず、ノーリツのHPでは、以下のようにアドバイスがされています。

Q 長時間リモコンの運転スイッチを入れたままで大丈夫ですか。
A 就寝前や、お出かけの際は運転スイッチを切ることをおすすめします。

たしかにその通りだと思います。長時間使用しないとわかっている時は切っておくほうが「安全性」という意味ではよい気がします。極論を言いますと、お湯を出しっぱなしにして寝てしまったり、外出してしまった場合、「スイッチ切」なら給湯器は燃焼しませんが、「スイッチ入」なら給湯器は燃焼し続けます。そういう意味では「切」が安全だといえるでしょう。

ただ、これは各個人がどこまで深く細かくリスク想定をするかで対応が変わってくる気がします。

参考までに私の意見

外出時や就寝前など、ある程度の時間は使用しないとわかっていれば、つけっぱなしにしておくメリットはないと考えています。特に心配性な方にとっては、様々なケースを想定して、「入」よりは「切」の方が安心できるとも思っています。

ただ、在宅の活動時間帯で、またすぐ使うかもしれないのに、都度「入・切」を繰り返すのは利便性を完全放棄しているので、私はどうかなと思います。更にスイッチを押す回数が何十倍にもなるので、別のリスクをイメージしてしまいます。

私の個人的まとめとしては、安全性、利便性、電気代などをバランスよく考慮するのがよいかなと感じています。

  • 外出時や就寝時は「切」で安全性・節約追求
  • 在宅中の活動時間帯は「入」で利便性追求
  • お湯を使う頻度が極端に少ないとわかっている時や季節(真夏など)は「切」で節約追及

というのもひとつのモデルかなと思ったりしています。

ただ最終的に使用上のアドバイスをするとすれば、給湯器のリモコンだけでなく、ガス器具を含む様々な設備使用において、「やはり安全・安心が何よりも優先」だと思います。