2020年4月14日|最新情報更新しました
- 竹節 倫敦(たけふし ともあつ)
- 専門資格:ガス給湯器などの設置施工に必要不可欠な液化石油ガス設備士(国家資格)に加え、高圧ガス販売主任者第二種、丙種ガス主任技術者の資格も保有している。
この記事では、ガス給湯器(リモコン)に「14」や「140」のエラーコードが表示された場合の原因・対処法をご紹介いたします。
目次
ガス給湯器の140・14のエラー内容
ガス給湯器のリモコンに「140」や「14」のエラーが表示された場合、高温のお湯が出るリスクがあり、給湯器が機器停止させている状態です。
ノーリツやリンナイ、パロマ、パーパスなどでエラー内容の表現は微妙に異なりますが、基本的な内容は類似しています。
- リンナイ:温度ヒューズ・過熱防止装置作動
- ノーリツ:過熱防止装置作動
- パロマ:壁面火災防止装置(温度ヒューズ)作動
- パーパス:ハイリミットスイッチ作動、元ガス電磁弁駆動回路異常
お湯を出していた時にエラーが出た場合は「給湯回路」、暖房をつけていたときにエラーが出た場合は「暖房回路」の異常が考えられます。
※東京ガスや大阪ガスの場合は、各製造メーカーのエラー内容と基本的に同じです。
エラーコード140・14は給湯器の修理が必要?
ガス給湯器の140や14は、数あるエラーコードの中でも、部品故障や異常な状態になっている可能性が高いエラーです。
仮にエラーリセットで一時的にエラーが消えても、潜在的に異常が隠れているリスクもあり、点検・修理は必須と考えてください。
但し、現場での処置方法も様々です。
手直しだけで直る場合もあれば、最悪の場合は電装基板や熱交換器の交換が必要な場合もあり、修理金額も大幅に異なるのも特徴です。
部品交換が不要で点検と手直し程度で済む場合は、修理代は1万円以内に収まることもありますが、部品交換が伴う場合はかなり高額になることも多く、場合によっては5万円以上かかる場合もあります。
また、使用年数が8~10年以上で経年劣化が進んでいる場合は、給湯器本体の交換検討が必要になる場合もあります。
エラー140・14の自分でできる直し方は?
基本的に利用者自身で処置できる内容はありません。
仮に自分で診断しようと思ってメーカーに問い合わせをしても、プロでも現場を見ないと原因の特定は難しいので、電話でのアドバイスが難しいのが現実です。
エラーが再発するか自分で確認したい場合
エラーコードによっては、リモコンのリセットだけで直る場合もあるので、140や14エラーの場合も「無駄な修理代は払いたくない」「リセットで直るかも?」と試してみたくなるのが普通だと思います。
決して推奨はできませんが、自分でリモコンのエラーリセットを試す場合は、「高温のお湯が出てくるリスクがある」ことを認識いただいた上で、以下の確認方法があります。
- 給湯器の運転を全て停止する
- リモコンの運転スイッチを「切」にする
- もう一度、リモコンの運転スイッチを「入」にする
- エラーが一時的に消えれば、エラー発生時と同じ操作(お湯を出す、暖房をつける)を行う
繰り返しになりますが「そのまま使用すると危険な場合がある」状態のため、使用しないよう警告するのがエラーコードです。
リセット操作でエラーが消えても、そのまま使用することはリスクがあるのでおすすめしません。
一度エラーが消えても、再度エラーとなる場合もあり、仮にしばらくエラーが消えたとしても、何らかの異常が隠れている可能性は非常に高いです。
特に給湯器の耐用年数は10年といわれているので、使用年数が8~10年以上の場合は、要注意です。
可能な限り自身での対処は行わないようにして、ガス会社や専門の業者、賃貸の場合は管理会社や大家さんに相談するようにしましょう。
どうしても修理に抵抗がある場合は、メーカーのコールセンターに相談してアドバイスをもらってください。
また、エラーリセットを試された場合は、リセット後の再操作でエラーが出たかどうかを伝えることで、原因が絞れる可能性もあります。
給湯器のエラー14、140は寿命のサインの場合もある
給湯器の故障発生率は10年を越えてくると急激に上昇します。
使用頻度が高ければ、7~8年で10年相当の運転をしている可能性もあります。
そして、140や14エラーも長期使用(経年劣化)において発生しやすいエラーの一つです。
また、使用年数が浅くても発生するケースもありますが、使用年数が長いほど熱交換器の損傷などのリスクも高くなり、修理代も高額になりがちです。
給湯器を8~10年以上使用している場合は、高額修理の可能性も考慮して、給湯器の交換を検討するのも一つの選択肢です。
以上、エラーコード14 140の原因と対処法をご紹介いたしました。
自分で対応ができないエラーですので、専門のプロに相談するようにし、自己判断での継続使用は控えましょう。
文:ガス専科編集部 記事監修:竹節 倫敦(液化石油ガス設備士)
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