2020年6月17日|最新情報更新しました
- 竹節 倫敦(たけふし ともあつ)
- 専門資格:ビルトインガスコンロなどの設置施工に必要不可欠な液化石油ガス設備士(国家資格)に加え、高圧ガス販売主任者第二種、丙種ガス主任技術者の資格も保有している。
ガスコンロの多くの機種には「左強火」と「右強火」がラインナップされています。そして、強火の左右の選び方は、ガスコンロ設置場所の「左に壁があるか?」「右に壁があるか?」で決まります。
このページでは、まず最初にガスコンロの設置(離隔距離)について知っておくべき基本知識をお伝えし、その延長線上で「なぜ強火は、壁と逆側を選ぶのか?」を知っていただければと思います。
ガスコンロ設置の基本
まず、ガスコンロの設置基準は、消防が関係する内容となります。守らなければ火災などの原因になる可能性もあるので、重要な内容です。
ガステーブルの設置基準
これは、可燃物との離隔距離であり、火災予防条例で定められていますので、必ず守る必要があります。
耐火構造以外(可燃性)の壁(タイルやステンレスを貼った下地が木材などの可燃性の壁も含む)との距離を以下のように取れない場合は、別売の防熱板を取り付ける必要があります。
■ 側面:15cm以上
■ 後面:15cm以上
■ 高さ:100cm以上
ビルトインコンロの設置基準
ビルトインコンロの場合は、資格をもった業者による工事が必要なため、基本的に利用者が神経質になる必要はありませんが、ネット注文の場合は注意が必要です。
ガステーブルと同様で、耐火構造以外(可燃性)の壁(タイルやステンレスを貼った下地が木材などの可燃性の壁も含む)との距離を以下のように取れない場合は、別売の防熱板を取り付ける必要があります。
■ 側面:「トッププレート60cm 幅タイプ」は15cm 以上、「トッププレート75cm 幅タイプ」は7.5cm 以上
■ 後面:5cm以上
■ 高さ:80cm以上
防熱板は各メーカーでラインナップされています。
ガスコンロの強火の左右(L/R)を選ぶ理由
ここまでの解説で、「壁から火を離したほうがよい」ということはご理解いただけたと思います。そして、この延長線上の話で、壁側に強火(強化力)がくると、安全上のリスクが高くなるということもご理解いただけるかと思います。
つまり、安全最優先でリスクを軽減するために、ガステーブルであっても、ビルトインコンロであっても、「強火は壁と逆側を選ぶ」ことが基本となります。
出典:東京ガス公式販売サイト 東京ガスWebショップ「強火力バーナーの位置を確認する」より
では、強火の左右はどこを見ればわかるのでしょうか?
ガスコンロには基本的に「左強火用」「右強火用」が設定されており、各メーカーのカタログでは型式の最後に「左強火用:L」「右強火用:R」の「L/R」が記載されています。
- 左強火用(L):Left
- 右強火用(R):Right
一部、左右が同火力の機種もあり、その場合は「L/R」の選択は不要です。
より安全にお使いいただくために、購入時は「強火の左右」にも注意して選定してください。
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